主任とルームシェア始めました

「それに、佐藤は気づいてないみたいだった
けど、金曜日、主任は佐藤の事、『遥』って
呼ぶし、佐藤も『けいちゃん』って呼んでた。
だから、覚悟してた。
もう、大丈夫。」

「ごめん。
有村くんの気持ちは、本当に嬉しかったの。
ありがとう。
これからも同期として仲良くしてくれる?」

私が聞くと、

「ああ。
もう、気にするな。」

「ありがとう。」

そう言って、自販機コーナーから出て、ちょうど1階に着いたエレベーターに乗った。


「おはようございます!」

私はいつものように、元気よく挨拶して更衣室に入る。

そこには、大勢の女子社員が…。

「遥、どういう事?」

由貴が迫って来る。

「えっと…
河谷主任と付き合う事になりました。」

「ええ〜!!」

一斉に注目が集まる。

「詳しく話して。
いつから?
どっちから?」

「金曜日に主任から告白されて…。」

そこで時間切れとなる。

「朝礼、行かなきゃ。」

みんな、そそくさと、フロアに出て行く。


ふぅぅぅっ

朝から疲れる。


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