主任とルームシェア始めました


しかし、いつまでもサボっているわけにもいかない。

「由貴、もう大丈夫。ありがとう。」

そう言って、席に戻った。

「おはようございます。」

隣の席の河谷主任に声を掛けると、あからさまにギョッとされた。

「お前っ…!

………いや、何でもない。」

河谷主任は、それ以上、何も言わず、見ないふり、気づいてないふりをしてくれた。

今は優しい声を掛けられると泣いてしまうから、さりげない河谷主任の優しさが嬉しかった。

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