主任とルームシェア始めました
「ダメ!」
私は両手を前に出してけいちゃんを押し留めた。
「なんで〜!?」
けいちゃんは、不満顔だ。
「せっかく綺麗に着せてもらったのに、
崩れちゃうでしょ?
披露宴が終わるまではダメ!」
「遥がこんなに綺麗なのに触れないなんて、
結婚式って拷問だな…」
「ふふふ」
しょんぼりしてるけいちゃんがかわいくて、今度は私が触りたくなる。
私は両手でけいちゃんの頬を包んで、けいちゃんを見上げる。
「けいちゃん、ずっと私のそばにいてね。」
私が小さな声で言うと、
「俺は死んでもお前を手放すつもりは
ないよ。」
私たちは、しばらく見つめ合って、どちらからともなく笑った。