主任とルームシェア始めました

店に着き、私たちは日替わりランチを頼んだ。
今日の日替わりは、生姜焼き定食。
山盛りキャベツが嬉しい。

「実はさぁ…」

と私が話し始めた。

「私の隣に哲平が来たの。」

「は!?」

有村くんが固まる。

「けいちゃんが異動したじゃない?
その後補充に、システム技術部から哲平が
異動してきたの。
今、私の隣のけいちゃんがいた席に
座ってる。」

「お前………
それで良く河谷主任に怒れるな。」

「え、だって、さっきのあの人、えっと…」

「広瀬さん」

「そう、広瀬さん、けいちゃんにベタベタ
して、けいちゃんに気があるのを
見せつけてるみたいだったじゃない?
なんか、ムカついたんだもん。」

「はぁぁぁぁ………
そんな事言ったら、大野だって佐藤に
未練タラタラだぞ?」

「はぁ!?
そんなわけないじゃん。
振られたのは私の方だよ?」

「ま、佐藤には分かんないか。
それがお前のいいとこでもあるし。
でも、大野のそばで気を抜くなよ。
隙を見せたら、食われるぞ。」

「またまたぁ。
まぁ、哲平は有村くんみたいな紳士じゃない
のは確かだけどさ。」

「はぁ…
お前、ほんと鈍すぎ。
まぁ、いいや。
なんか困った事あったら、いつでも相談乗る
から、連絡して。」

「うん。ありがとう。
有村くんに聞いてもらったら、ちょっと
気持ちが軽くなった。」

「なら、良かった。
午後から、大野の横で頑張れそうか?」

「うん。
ていうか、午前からガン無視して
がんばってるけどね。」

と笑うと、

「ぷっ
大野も可哀想だな。」

と有村くんも笑った。

私たちは、生姜焼き定食を完食して、1時少し前に会社に戻った。

< 91 / 141 >

この作品をシェア

pagetop