少年と魔女
少年42サイ
「人間の寿命は60歳か…僕ももうすぐだな」
『あら、何読んでるの?』
「なんでもないよ。それより肩こりを和らげる薬を作ってくれよ。最近あがらなくて」
『ふふ。ほんとにおっさんなんだから。明日までに作っておくわ』
「ありがとう、助かるよ」
『なんだか私も最近体が痛いのよねえ』
「…そういえば少し老けたような」
『私も寿命かしら…』
「寿命なんてあるの?」
『あるわよ、不死じゃないんだから。魔女はね、魔力の多さで寿命が決まるの』
「へえ…。フレイヤは魔力が多いの?」
『…私はこの手で触ったものの生命力を奪い自分の魔力にする魔法なの』
「…。だから手袋してるのか…。潔癖症かと思ったよ」
『ばかね。こんな恐ろしい魔法持ってるのにそんなこと言うのあなたくらいよ』
「な、普通のこといっただけだろ…」
『ふふ…』