恋が枯れるまえに、約束を
*
解散後、理沙とファミレスに行こうという事になり私達は帰路を外れ、人通りの多い場所に訪れた。
「今日はがっつり食べたい気分」
理沙はそう言ってお腹をさする。
私もお肉とか揚げ物が食べたいなあ。
「運動後ってやっぱりたくさん
食べたくなるよね」
「私達はボール拾いとかしか
してないけどね〜」
「そうでした〜」
なんて2人して笑っていると、なんだか
辺りがやけにガヤついていた。
「なんだろね?」
理沙は首をかしげ人の集まる一体を
凝視していると────、
〜〜♪♪
理沙の携帯に着信が入った。
「はい、もしもし」
相手は誰だか分からなかったけど、
電話に出るなり理沙は顔色を青ざめる。
どうしたんだろう…。
「そうですか…、わざわざどうも」
いつもの透き通る声は低く、明らかに
良い内容ではなかったのだろう。
それから理沙は電話を切ると、
再びにこりと私に笑いかけた。
……。
「…どうしたの?」
また、なにか隠したそうな、
崩さない綺麗な笑顔───…、
そこまで思いかけた所で私は
ヒクリとした。