恋が枯れるまえに、約束を





ギィィィ───…


5階の、言わば旧校舎に着くと、
私は先生を呪った。


下の階とは違い、真っ白な床と壁は少し色褪せていて、ホコリが舞い散るたびに目が潤んだ。


「けほっ」


も、もうッ佐々木さんのばか!


ギィイィ…


少し足を進めただけで軋む床。


いつかは破れ落ちてしまうのではないかと
思う程の頼りなさ。


旧校舎の床だけ木材で出来ているから、
不思議でならない。


あれだけ綺麗で広い下の校舎とは裏腹に、
同じ場所とは思えないほどの有様だった。


極め付けは、外に何やら掲げていて、
光が全く射し込んで来ないのだ。


軽くホラーである。


プリントを運ぶついでにここでお昼を済ませようかと思ったが、とてもそんな気分ではなくなってしまう。


これは便所飯と同等……?


そんな事を考えながらも前に進むが、
どんどん足取りが重くなっていく。


正直もう限界だった。


暗い場所は基本大丈夫だけど…
こう、何か出そうな雰囲気があると…



ス─────…


「っ!?」

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