恋が枯れるまえに、約束を
気がつけば、俺は彼女の唇を強引に何度も口付け、彼女の酸素や思考ごと奪った。


それはまるで、彼女の発する言葉を
かき消すかのように。


「ふ…んっ!しゅっ…ん」


なんとも言い表せないこの腹立たしい感情に身を任せ唇を塞げば、等々真衣は地面にへたり込んでしまった。


「はあ…ッ」


彼女の荒い息遣いが溢れると、彼女は俺を見上げキッと睨みつけるその表情は、恨みや憎たらしさを含んでいた。


「男弄ぶのも大概にすれば」


最後にそう一言吐き捨てれば、彼女はカッと顔を
真っ赤にさせ、唇を噛み締めた。


そんなの御構いなしと、自分はケータイの
電子時計を見ながら再び応える。


「ほら、もう休憩時間そんなにないし、戻ろう?」


先ほどの事なんてあたかもなかったように、平然とにこりと笑い問えば、いよいよ真衣は俺に平手打ちをした。


────パシッ

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