恋が枯れるまえに、約束を
*
「へえ、昼休みにそんな事があったんだね」
帰り道、私は今日の事を理沙に話すと、彼女は少し前に買ったコロッケを頬張りながら応えた。
「伊月先輩、あのルックスだから結構
目立つでしょう?」
確かに、出会い方が出会い方だったから、しっかりと先輩を見れなかったけど……、うん、それはそれはとても整った顔立ちだった。
そう思い、私はコクリと頷く。
「…でもまあ、気付いたらいつも単独行動だし、たまに部活来ない時とかもあるし、女子のトラブル持って来ちゃうし…こっちはいい迷惑だよ」
「え??」
その言葉が聞き捨てならない私は
聞き返した。
「部活?トラブル??」
「ああ、伊月先輩、同じ部活なの」
へ、へえ…そうだったんだ。
「確か、理沙ってバスケ部の
マネージャーだったよね?」
「うん、そう」
そっか…、先輩、バスケするんだ…。
あまり意外性はなかったけど、
先輩の新しい事を知った。