恋が枯れるまえに、約束を





「へえ、昼休みにそんな事があったんだね」


帰り道、私は今日の事を理沙に話すと、彼女は少し前に買ったコロッケを頬張りながら応えた。


「伊月先輩、あのルックスだから結構
目立つでしょう?」


確かに、出会い方が出会い方だったから、しっかりと先輩を見れなかったけど……、うん、それはそれはとても整った顔立ちだった。


そう思い、私はコクリと頷く。


「…でもまあ、気付いたらいつも単独行動だし、たまに部活来ない時とかもあるし、女子のトラブル持って来ちゃうし…こっちはいい迷惑だよ」


「え??」


その言葉が聞き捨てならない私は
聞き返した。


「部活?トラブル??」


「ああ、伊月先輩、同じ部活なの」


へ、へえ…そうだったんだ。


「確か、理沙ってバスケ部の
マネージャーだったよね?」


「うん、そう」


そっか…、先輩、バスケするんだ…。


あまり意外性はなかったけど、
先輩の新しい事を知った。

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