社内恋愛狂想曲
彼女は大恋愛の末に結婚して、人も羨むような豪華な結婚式と披露宴を挙げて、親から援助を受けて買った素敵な一軒家で、エリートの夫と可愛い子どもと一緒に暮らしている。
端から見たら何が不満なのかわからなくても、当事者には当事者なりの苦悩があるらしい。
“一緒に暮らしてみないと相手の本質なんてわからないもんだよ”と彼女は言っていたけれど、愚痴や悪口を言いながらも、結局はお互いに欠点も受け入れていて、それを差し引いても愛情とか信頼の方が勝っているから一緒に暮らしているんだろう。
もちろん義務という大きな枷もあるから、決してきれいごとだけでは済まないのだろうが、結婚には愛情と信頼の他に、許容も忍耐も必要なのかも知れない。
私はまだ護に縛られる必要などないのに、手っ取り早く結婚するために護の浮気を容認しようとしていた気がする。
そんなことをしても護を付け上がらせて自分の首を絞めるだけなのに、絶対に幸せにはなれない未来を自ら選ぼうとするなんて、本当にバカげてる。
護はおそらく、世の中は自分を中心に回っていると思っているか、もしくは甘やかすとどんどんダメになるタイプの人間なんだと思う。
あのまま結婚する前に気付けて良かった。
端から見たら何が不満なのかわからなくても、当事者には当事者なりの苦悩があるらしい。
“一緒に暮らしてみないと相手の本質なんてわからないもんだよ”と彼女は言っていたけれど、愚痴や悪口を言いながらも、結局はお互いに欠点も受け入れていて、それを差し引いても愛情とか信頼の方が勝っているから一緒に暮らしているんだろう。
もちろん義務という大きな枷もあるから、決してきれいごとだけでは済まないのだろうが、結婚には愛情と信頼の他に、許容も忍耐も必要なのかも知れない。
私はまだ護に縛られる必要などないのに、手っ取り早く結婚するために護の浮気を容認しようとしていた気がする。
そんなことをしても護を付け上がらせて自分の首を絞めるだけなのに、絶対に幸せにはなれない未来を自ら選ぼうとするなんて、本当にバカげてる。
護はおそらく、世の中は自分を中心に回っていると思っているか、もしくは甘やかすとどんどんダメになるタイプの人間なんだと思う。
あのまま結婚する前に気付けて良かった。