社内恋愛狂想曲
必死で頑張って定時までになんとか仕事を終わらせ、葉月と一緒に会社から少し離れた半個室の居酒屋へ足を運んだ。
まだ月曜日だからお酒は控えめにして、料理を中心に注文した。
まずはビールを飲みながら午後の仕事の話をして、葉月の様子を窺う。
昼休みほどではないにしても、やっぱり元気がない。
この調子ではいつものように話が盛り上がることもなさそうだし、自分から話すタイミングを見つけられずにいるのかも知れないから、思いきって切り出してみることにした。
「葉月……回りくどいこと言ってても埒が明かないから単刀直入に言うけど……何を悩んでるのか、聞かせてくれる?」
葉月はグラスの中で浮かんでいくビールの気泡を目で追って、小さくため息をついた。
そして勢いよくグラスを煽り、ビールを一気に飲み干して、大きく息をつく。
「私……会社辞めるかも知れん」
「えっ、辞めるって……なんで?」
「……結婚しようかなって……」
まさか葉月の口から、突然“結婚”という言葉が出てくるとは夢にも思っていなかったから、驚きのあまり私は大きく目を見開き、言葉どころか声すらも出なかった。
まだ月曜日だからお酒は控えめにして、料理を中心に注文した。
まずはビールを飲みながら午後の仕事の話をして、葉月の様子を窺う。
昼休みほどではないにしても、やっぱり元気がない。
この調子ではいつものように話が盛り上がることもなさそうだし、自分から話すタイミングを見つけられずにいるのかも知れないから、思いきって切り出してみることにした。
「葉月……回りくどいこと言ってても埒が明かないから単刀直入に言うけど……何を悩んでるのか、聞かせてくれる?」
葉月はグラスの中で浮かんでいくビールの気泡を目で追って、小さくため息をついた。
そして勢いよくグラスを煽り、ビールを一気に飲み干して、大きく息をつく。
「私……会社辞めるかも知れん」
「えっ、辞めるって……なんで?」
「……結婚しようかなって……」
まさか葉月の口から、突然“結婚”という言葉が出てくるとは夢にも思っていなかったから、驚きのあまり私は大きく目を見開き、言葉どころか声すらも出なかった。