社内恋愛狂想曲
「へぇ、初耳。そんな人と付き合ってたんだね。でもそれがどうして笑えないの?裏表が激しい性格だったとか?」
「相手やなくて……笑えんのは私の性格が原因やねん」
葉月はうつむき加減でそう言うと、また並々とグラスにビールを注いで一気に飲み干した。
「ちょっと葉月……無茶な飲み方しないでよ」
「大阪に帰ったら志織とも滅多に会えんようになるしなぁ……情けないから今まで誰にも話したことなかったけど、志織にだけ特別に話すわ」
お酒の力で気が大きくなったのか、それとも結婚して大阪に帰ることを決めて気が緩んだのか。
葉月は店員を呼び止め、瓶ビールを2本追加してから話し始めた。
「私な……実はめっちゃ気が小さくて、ヤキモチ妬きやねん。それが原因でホンマに好きになった人と付き合ってもうまくいかんかった」
社会人になって間もなく、葉月はある男性に恋をした。
その人と目が合うだけで天にも昇るような気持ちになるほど嬉しくて、好きになった理由は言葉ではうまく説明できないけれど、理屈抜きで本能的に好きになったんだと思う、と葉月は言った。
そのうち他の人も交えて頻繁に会うようになり、二人でも当たり前のように食事に行けるくらい親しくなったのに、自分の気持ちに気づかれたら気まずくなって今までのように会えなくなりそうな気がして、自分からは何も言えずにいたらしい。
「相手やなくて……笑えんのは私の性格が原因やねん」
葉月はうつむき加減でそう言うと、また並々とグラスにビールを注いで一気に飲み干した。
「ちょっと葉月……無茶な飲み方しないでよ」
「大阪に帰ったら志織とも滅多に会えんようになるしなぁ……情けないから今まで誰にも話したことなかったけど、志織にだけ特別に話すわ」
お酒の力で気が大きくなったのか、それとも結婚して大阪に帰ることを決めて気が緩んだのか。
葉月は店員を呼び止め、瓶ビールを2本追加してから話し始めた。
「私な……実はめっちゃ気が小さくて、ヤキモチ妬きやねん。それが原因でホンマに好きになった人と付き合ってもうまくいかんかった」
社会人になって間もなく、葉月はある男性に恋をした。
その人と目が合うだけで天にも昇るような気持ちになるほど嬉しくて、好きになった理由は言葉ではうまく説明できないけれど、理屈抜きで本能的に好きになったんだと思う、と葉月は言った。
そのうち他の人も交えて頻繁に会うようになり、二人でも当たり前のように食事に行けるくらい親しくなったのに、自分の気持ちに気づかれたら気まずくなって今までのように会えなくなりそうな気がして、自分からは何も言えずにいたらしい。