社内恋愛狂想曲
葉月と伊藤くんは、呼んだ呼ばないでもめている。
葉月が一方的に呼んだということはもしかして……。
「あのー……お取り込み中のところつかぬことをうかがいますが、伊藤くんの名前は……」
「志岐(シキ)だけど……。なんで急に俺の名前?」
「やっぱり……!」
あの電話、葉月は茂森さんにかけたと思っているけど、実際は伊藤くんにかかっていたんだ!
おそらく茂森さんにかけようとしたんだろうけど、酔って手元が狂ったのか、それとも本能的に伊藤くんにかけてしまったのか。
「あ、わかった!志織のこと迎えに来たんやろ。志織、アンタとの結婚前向きに考えてくれるって。良かったな」
「葉月はそれでいいのか?」
「……アンタたちのことに私は関係ないやん」
酔っても意地っ張りなのか、それとも本気でそう思っているのかはわからないけれど、葉月の言葉に伊藤くんはかなりイラついた様子で大きなため息をついた。
三島課長は話がまったく見えなくて、かなり動揺しているみたいだ。
「佐野……伊藤と結婚するのか?」
「しませんよ」
葉月が一方的に呼んだということはもしかして……。
「あのー……お取り込み中のところつかぬことをうかがいますが、伊藤くんの名前は……」
「志岐(シキ)だけど……。なんで急に俺の名前?」
「やっぱり……!」
あの電話、葉月は茂森さんにかけたと思っているけど、実際は伊藤くんにかかっていたんだ!
おそらく茂森さんにかけようとしたんだろうけど、酔って手元が狂ったのか、それとも本能的に伊藤くんにかけてしまったのか。
「あ、わかった!志織のこと迎えに来たんやろ。志織、アンタとの結婚前向きに考えてくれるって。良かったな」
「葉月はそれでいいのか?」
「……アンタたちのことに私は関係ないやん」
酔っても意地っ張りなのか、それとも本気でそう思っているのかはわからないけれど、葉月の言葉に伊藤くんはかなりイラついた様子で大きなため息をついた。
三島課長は話がまったく見えなくて、かなり動揺しているみたいだ。
「佐野……伊藤と結婚するのか?」
「しませんよ」