社内恋愛狂想曲
夕べ三島課長に送ってもらった後のことと、今日の奥田さんとの会話の内容を話すと、葉月と伊藤くんはすっかり呆れた様子でため息をついたけれど、瀧内くんは上がった口角をカップで隠すようにコーヒーを飲んでいた。
「それはまた面白い展開になってたんですね」
「瀧内くんならそう言うと思ったよ」
「しかもその後、慰めてもらうために奥田さんの家に戻ったところがクズ過ぎて笑えます」
確かにそこは私も一番呆れたところだから、瀧内くんがそう言う気持ちはよくわかる。
「誰と一緒におったんやって……どの口が言うとんやろな」
「佐野、もうとっとと見切りつけて別れちゃえよ、あんなやつ」
「別れるつもりだけど……とりあえず“そろそろ結婚とか将来のことを考えたい”って言っておいたから、自分と結婚したいんだって勘違いしてると思う」
「それはいいですね」
瀧内くんは私が護に言った言葉をお気に召したようで、楽しそうに冷たい笑みを浮かべている。
この顔をするときの瀧内くんは敵にまわさない方がいい。
「社内恋愛を隠したせいで浮気され放題になったんですから、今度は佐野主任がそれを利用してやればいいんじゃないですか?」
「それはまた面白い展開になってたんですね」
「瀧内くんならそう言うと思ったよ」
「しかもその後、慰めてもらうために奥田さんの家に戻ったところがクズ過ぎて笑えます」
確かにそこは私も一番呆れたところだから、瀧内くんがそう言う気持ちはよくわかる。
「誰と一緒におったんやって……どの口が言うとんやろな」
「佐野、もうとっとと見切りつけて別れちゃえよ、あんなやつ」
「別れるつもりだけど……とりあえず“そろそろ結婚とか将来のことを考えたい”って言っておいたから、自分と結婚したいんだって勘違いしてると思う」
「それはいいですね」
瀧内くんは私が護に言った言葉をお気に召したようで、楽しそうに冷たい笑みを浮かべている。
この顔をするときの瀧内くんは敵にまわさない方がいい。
「社内恋愛を隠したせいで浮気され放題になったんですから、今度は佐野主任がそれを利用してやればいいんじゃないですか?」