社内恋愛狂想曲
それで結局、この3人の関係って……何?

「だったら自力でなんとかしてみなよ。小娘のひとりもあしらえないくせに。潤さんが要らないなら、佐野主任は僕がもらっていいよね」

「えっ?!なんで私が?!」

瀧内くんが突然とんでもないことを口走ったので、びっくりして思わず大声を上げると、見事に声が裏返った。

さっきはいつの間にか三島課長と結婚を前提にお付き合いしていたけれど、今度はなぜか瀧内くんにもらわれることになっている?

「要らないとかもらうとか、佐野に対して失礼すぎるだろう!佐野はものじゃないんだぞ!」

「僕がお嫁にもらうんだからそれでいいんだよ。佐野主任だって、ただ優しいだけの優柔不断で煮え切らない男なんかイヤですよね」

いきなりそんなこと聞かれても困るってば!

「え?いや、あの……」

さらに何がなんだかわからない状態になり、パニックで返す言葉も出てこない。

「佐野主任……いや、志織さんだな。志織さん、泊まりの用意してきてるんでしょ?これから僕の家に行きましょう」

瀧内くんはいけしゃあしゃあとそう言って、私の右手を引いて立ち上がらせた。

「僕はだらだら付き合うより早く結婚して一緒に暮らしたいな。なんなら今夜から一緒に住みますか?」

「えっ、今夜から?!」

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