社内恋愛狂想曲
お昼休みに入って10分ほどが経過したところで仕事にキリがつき、忙しくなることを見越して通勤途中のコンビニで買ってきた昼食をデスクに広げる。
「佐野主任もお昼持参ですか」
「うん。奥田さんも?」
「はい」
「じゃあ、そっちのテーブルで一緒に食べようか」
オフィスの隅にある休憩用のテーブルに移動してお茶を用意した。
今時女子の奥田さんのことだから、てっきり駅構内のおしゃれなデリで買ってきたお弁当でも出てくるかと思ったのに、意外なことに奥田さんが鞄から取り出したのは小振りなお弁当箱だった。
「お弁当作ってきたの?」
「ええ、まぁ……」
「奥田さんも料理するようになったんだね」
「全然上達しませんけどね」
奥田さんのお弁当箱の中には、少し焦げた不格好な卵焼きや、具材の大きさの揃っていない野菜炒め、三角だか俵型だかよくわからないおにぎりなどが詰め込まれていた。
もしかして私が言ったことを真に受けて、護のために料理の練習を続けているんだろうか。
「佐野主任もお昼持参ですか」
「うん。奥田さんも?」
「はい」
「じゃあ、そっちのテーブルで一緒に食べようか」
オフィスの隅にある休憩用のテーブルに移動してお茶を用意した。
今時女子の奥田さんのことだから、てっきり駅構内のおしゃれなデリで買ってきたお弁当でも出てくるかと思ったのに、意外なことに奥田さんが鞄から取り出したのは小振りなお弁当箱だった。
「お弁当作ってきたの?」
「ええ、まぁ……」
「奥田さんも料理するようになったんだね」
「全然上達しませんけどね」
奥田さんのお弁当箱の中には、少し焦げた不格好な卵焼きや、具材の大きさの揃っていない野菜炒め、三角だか俵型だかよくわからないおにぎりなどが詰め込まれていた。
もしかして私が言ったことを真に受けて、護のために料理の練習を続けているんだろうか。