社内恋愛狂想曲
だけど目を閉じると潤さんの顔ばかりが浮かび、気がつくと涙が溢れて、体は疲れているはずなのになかなか寝付けなかった。
今頃潤さんはどうしているだろうとか、潤さんも少しは私のことを考えてくれたりするだろうかなどと思いながら何度も寝返りを打つ。
なんとか眠ってしまおうと備え付けの冷蔵庫からビールを出して飲んでみたりもしたけれど、寝付くどころかますます目が冴えて、余計に寂しくなってしまった。
あまりの寂しさに耐えきれず、せめて声だけでも聞けたらとスマホを握りしめた。
しかし画面に映る時計を見て真夜中であることに気付き、きっと今頃潤さんは夢の中だろうからやめておこうと思い直して再びベッドに潜り込んだ。
もういい大人なんだから、“寂しい”なんていう理由で甘えて、別れた相手を困らせてはいけない。
あのとき私が潤さんを引き留めて、“別れたくない”とか“結婚する”とハッキリ言い切ることができていれば、そんな甘えもきっと許されただろう。
だけど私はそれができなかったのだから、たいした用もないのにいまさら電話なんかしたって、潤さんにとっては迷惑なだけだ。
「会いたい……。寂しいよ……潤さん……」
今頃潤さんはどうしているだろうとか、潤さんも少しは私のことを考えてくれたりするだろうかなどと思いながら何度も寝返りを打つ。
なんとか眠ってしまおうと備え付けの冷蔵庫からビールを出して飲んでみたりもしたけれど、寝付くどころかますます目が冴えて、余計に寂しくなってしまった。
あまりの寂しさに耐えきれず、せめて声だけでも聞けたらとスマホを握りしめた。
しかし画面に映る時計を見て真夜中であることに気付き、きっと今頃潤さんは夢の中だろうからやめておこうと思い直して再びベッドに潜り込んだ。
もういい大人なんだから、“寂しい”なんていう理由で甘えて、別れた相手を困らせてはいけない。
あのとき私が潤さんを引き留めて、“別れたくない”とか“結婚する”とハッキリ言い切ることができていれば、そんな甘えもきっと許されただろう。
だけど私はそれができなかったのだから、たいした用もないのにいまさら電話なんかしたって、潤さんにとっては迷惑なだけだ。
「会いたい……。寂しいよ……潤さん……」