出逢えたのはーーー奇跡。
ーーーーー



「遅い。まだかな……呼んだんに、俺探しに行くわ」


隣で、廊下ばかり見つめてる相方は首を捻る。


「俺が………「いや、お前は近づいちゃダメだろう」


「……………」



近づいちゃいけないきっかけを作ったのは、お前だろう、と言いたい。


チラリ、と睨む。


「あの……先生、先生に伝言が。


金龍の姫ってなんですか?」


金龍の姫ーーー!?



「それ、どこで聞いた」


「いや、前の卒業生がそういってました。


今さっき、"金龍の姫は、頂いた"と。

浅野先輩が………」


浅野ーーー?


「浅野 流樹?」

「いえ、兄貴の浅野 修平です。


あの人、今……族の頭だって有名………「なんて族だ!!」


「己龍(キリュウ)です。」


少しだけびびる男の子。


「行くぞ、清隆」

「おう、久しぶりだな清隆!!」


「ちょっと先生方、どこ行くんですか!?」


ハゲ頭の教頭が、怒りを露にしてる。


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