出逢えたのはーーー奇跡。
男が、壁を殴るように手を置いた。

「…………ッッ」


怖い。

ドンッーーー



突然影が下りてきた。


「ダメだよ~。こんなとこで、女の子襲っちゃ、他の先生にいっちゃいますよ~。」


この場にそぐわない軽い声。

だけど瞳は、男を睨み付けた。

男は、気迫に負け去ってゆく。


「ゆめーーー」


誰もいないのを確認して、ゆめを抱き締めた。


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