出逢えたのはーーー奇跡。
「「ん?何?」」

ほら、息ぴったし。


「やっぱり、仲いいね」


思わず笑顔になる私に、二人は笑い返してくれた。

焼き肉店は、会員制の個室だから誰にも気づかれない。

万全だ。


「すいません、予約してた雨宮ですが…」


「はいっ!?こ、こ、こちらで、ございます」


何故か透に、声かけられた店員は冷や汗を滴ながら、怯えたように前を歩く。



「透、なんか、したの?」

「別にしてないよ」


一言の舌打ちだけしか。

< 188 / 247 >

この作品をシェア

pagetop