出逢えたのはーーー奇跡。
可愛くて抱き締めたい。

だけどーー今日から君は俺の生徒。


「悪かったよ、あっ、ほら弁当。

少な目に作ったし、食えよな」



ピンクのお弁当箱を見つめたゆめは、不思議そうに見てる。


「これ、私の?

なんだか、こう言うの初めてで嬉しい」


ポトッーー



玄関先に垂れる雨。

ううん、違う私の涙だ。


「いいね、お弁当って嬉しい」


バカだな、私。


何泣いてるんだろう。



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