出逢えたのはーーー奇跡。
「でも、俺ゆめのことなんにも知らない。
ゆめの家族のことも……」
"家族"。
切りだしていいか悩んだ。
ゆめの病気のことも、何故そうなったかも俺は、何一つ知らない。
切りだすのが、怖かった。
傷つけたくなかった。
「先生、私ね………私が両親を殺したのーー」
"ゆめ、危ない!!!"
"ゆめ、ママ!!"
ママと、パパの声。
車のクラクションの音。
鈍い接触音。
覆い被さるママと、パパの下敷きになっていた私。
地面に広がる赤い海。
「ママーー?パパーーー?」
そして、小さな私。
まだ、五つの時だった。
ゆめの家族のことも……」
"家族"。
切りだしていいか悩んだ。
ゆめの病気のことも、何故そうなったかも俺は、何一つ知らない。
切りだすのが、怖かった。
傷つけたくなかった。
「先生、私ね………私が両親を殺したのーー」
"ゆめ、危ない!!!"
"ゆめ、ママ!!"
ママと、パパの声。
車のクラクションの音。
鈍い接触音。
覆い被さるママと、パパの下敷きになっていた私。
地面に広がる赤い海。
「ママーー?パパーーー?」
そして、小さな私。
まだ、五つの時だった。