出逢えたのはーーー奇跡。
それからは、徐々に食欲が落ち気力がなくなる笑いもしない、私は無気力だった。


「ゆめちゃんは、家が預かります」


私を家族の様に受け入れてくれたのは、佐倉の家族だった。


ママと、佐倉のお母さんは親友で幼馴染みだった。


きっと、おばさんは私を恨んでる。


おばさんの大切な人を、私は奪った。


「おばさん、ごめんなさい」


子供ながらに、謝った。


「ゆめちゃんは、美奈子の大切な娘なの。


美奈子を昔から知ってるから分かるの。

命をかけて、娘を守った美奈子は私の大切な親友なの。


だからーーその娘の、ゆめちゃんも、もっともっと大切なの」



おばさんの揺るぎない瞳が、私を見てる。


嬉しかった。


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