今日から君を守ることになりました。
そんな高校で喧嘩ふっかけてくるやつらを倒していたら、俺はいつのまにか番長なんて呼ばれていた。
番長とか、そんな称号正直どうでもいい。
てか、ダサい。むしろいらない。
ただ番長と呼ばれ出してからは、この高校の生徒で喧嘩をふっかけてくるやつはいなくなったから、まあもう少しこのまま呼ばれ続けてもいいだろう。
話は逸れたが、とにかくこの高校には女が一人もいないのだ。
つまり、みんな必死なんだ。
せっかく入ってきた女がこの高校から出て行かせないことに。
「おー、みんな着席してんじゃん、珍しいな。えー、まあみんな知ってると思うけど、今日このクラスに転校生が入ってきます」
担任の山口が教室に入ってくるなり言った一言、”このクラスに”という単語に、教室のボルテージが一気に上がった。
「うおおおおおこのクラスかよ!!!」「今年の運使い切ったー!」「俺が案内係する!」など、みんな口々に騒ぐ。
「あー、うるさいうるさい。転校生入ってこれないだろ?もうドアの外にいんだよ」
と、呆れたようにサラッと言った担任の2度目の爆弾発言に教室が今度は静寂に包まれた。