君との恋は、甘いだとか
第2章 記憶
わたしの記憶の中の君は、
いつも笑っていた。
だけどわたしの記憶の中の君は、
いつもわたし以外の誰かと一緒にいる。
その中で、
ほんの短い時間でも一緒にいられて、
少しでも話せたあの日のことは
すごく強く記憶に残ってる。
何度も何度も繰り返し思い出したせいで、
その度に思い出が美化されて、
きっとね、本当はもっとそっけない記憶だったと思うんだけれど、わたしが勝手に華を添え華を添え、キラキラに彩ってしまった。
そうやって、君への気持ちは
日に日に大きくなっていったの。
君は、どうだったのかな。