ドワリとインスタグラム

患者の男は、私が離婚してるのを知っているのに驚いたが、まあそういうのは噂で聞くのかも知れないと開き直ろうとしてハッとした。

ドワリだから分かったのか?

いやいや、ドワリでも分からないだろうし、そもそもそのドワリが私に分かってないのだから。

それより離婚した時のストレスは、うーんドワリな感じなのかと言われてもドワリが分からないからなあ。

「二択で言われたらドワリとは全く感じませんでした。」

私は、冷静に答えたつもりだったが相手がどう捉えたかは分からなかった。

そもそも相手が何を考えて来てるのかさえも分からなくなりつつあった。

「先生、ドワリって分からないんでしょう?帰ります。

もっと素直と言うか分からない物は分からないと言いましょうよ。

離婚して悶々としてるなら何時でも連絡下さい。

ドワリについては、他を当たるか自分自身で解決するしかないですね。

お互い三十代悶々としますよね。」

そういうと男は諦めたような顔をして立ち上がった。

私の身体をじっくり観ると先生もう少しファッションとかに気を付けたら、そこそこ行けますよと言うと部屋を出ていった。

私は、悶々と等してないし、あんなダサいドワリ男なんかに馬鹿にされて腹が立った。


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