秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
香月橋まで走りながら、頭の中はずっと忙しかった。
まだ高一じゃない、もう高一なんだ。
そういう事があったっておかしくない。
クラスにもそういう奴らはいる。
二人は付き合ってる。
若菜がそれを望んでいないなんて、壊されるなんて何をもって言える?
俺の中で若菜はいつまでも小さくて、
妹みたいなものだった。
─‥でも、
若菜はもういつまでも子供じゃない。
──苦しい。
息が切れた時には橋にたどり着いていた。
荒い呼吸を繰り返し、膝に手をつく。
ここからどうすればいい?
二人が居る場所なんて知らないし、
もし知っていたとしても乗り込める筋合いなんてない。
いつまでも幼なじみぶって兄貴面して、
そうやってずっと、
自分を騙してきたんじゃないのか?
俺は――‥