秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
「若菜、とりあえずこれで目冷やせ。
少し腫れてるぞ」
そう言って冷やしたタオルを渡すと、
若菜はそれを受け取り目に当てた。
「ありがとう」
座り込んだ若菜が顔をあげ、そう言って俺に微笑む。
「‥‥‥‥。」
正直若菜には何も質問したくない。
合意の上だったのか?なんて馬鹿な事は聞くはずもない。
見下ろすその首筋に紅い華が見えた。
目を反らさずにはいられなかった。
「‥‥‥‥っ。」
頭の中を、強い怒りと嫉妬が支配する。