秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
「あっ、じゃあその舞台を見てきめるのはどうですか?最上社長、確か日曜日の公演のチケット持ってらっしゃいますよね?」
「あー‥‥日曜、か」
いいアイデアだと思ったのだが、柊ちゃんの返事が濁った。そのままお茶の入ったカップに手を伸ばす。
‥‥あれ?確か日曜日には予定は入っていないはずだ。
基本毎週毎週二人でお家でごろごろしたり、今回みたいに舞台の招待があれば観に行ったり。
―――あっ。
「もしかして今宵さんとデートですか?」
「‥‥‥‥っ。」
ピンときてそういう言うと、柊ちゃんが口に含んでいたお茶を吹き出しそうになる勢いで咳き込んだ。
あ、本当にそうなんだ。
「ご、ごめんなさいっ。えっと、違いますか?」
「ゴホっ。ゴホっ‥。‥‥ただ会う約束しただけだよ」
「えっ‥」
それってデートって言うんじゃ‥。