秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
そう言って小さくふきだした黒川を睨み付けてから、勢いよく部屋を飛び出した。
自分の部屋に戻って、さんざん迷ってから結局黒川が選んだ白いタートルニットに着替えた。
無理に似合わない無難な服を着ていっても、最上さんに恥をかかせるだけだ。
下にワインレッドのスキニーパンツを合わせてから、ドレッサーの前に座った。
よく顔色が悪いと言われるくらいの白い肌に化粧を重ねて血色を足していく。
きつい目元が引き立ってしまうのが嫌で、気がつけばいつもアイメイクは控え目になっていた。
かわりにいつも少しだけ少し明るめの口紅を引く。
メイクを終えてから、髪を整えた。
髪を巻こうとコテをコンセントに繋いで電源を着けた。けれど、180度まで温まった所で、プツンと電源を切ってからコードも抜いた。
‥‥やっぱり巻くのは止めよう。