秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
「そういえば、若菜もう晩飯食べた?」
「ううん、まだだよ。もしかしたら柊ちゃん夜ご飯までは食べてこないかもしれないなって思って、一応準備してたんだけど‥食べた?」
「食べてないから食べる」
そう言って柊ちゃんが羽織っていたコートをラックに掛けて、リビングに入る。
テーブルにはもう既に食器のセッティングが済んでいる。あとはよそうだけだ。
だが。
「でもまた6時半だよ、はやくない?」
「たまにはいいって」
そういって柊ちゃんが準備を始めたから、
私も冷蔵庫にしまっておいたおかずを取り出して二人でつぎわけた。
準備を終えて、いただきますと手を合わせてくれてから二人で早めの夕飯を食べ始める。