秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
昔から甘党で苦いものが苦手な最上社長は、普段はコーヒーはあまり飲まれないけれど、今日みたいにお疲れモードの時は、時々コーヒーを飲まれることがある。
いつも‥といっても、
コーヒーをお願いされるのは月に1、2 回のペースだけれど、今日みたいにコーヒーをお願いされた時はいつも砂糖は多目に入れてだすことにしている。
コーヒーの用意ができて、ちらっと振り替えると、いつの間にか最上社長は部屋の真ん中にあるソファに寝そべっていた。
「コーヒー、ここにおいておきますね」
そういってコーヒーをソファの前のテーブルにコトンと置く。
すると、ソファに寝そべっていた最上社長が起きあがり、カップを手に取った。
「‥ありがとう。」
そう言ってコーヒーを口にした最上社長は、一瞬だけ顔を歪めた。