秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。


「いや、明日は今日より結構暖かくなるってテレビで言ってた」

「・・・そっか。じゃあ、明日は引っ越し日和かも」

そう言うと、
3秒くらい間が空いて柊ちゃんが応えた。

「はやいな。
もう準備終わったのか?」

「終わってはないけど、もうほとんど。
ご飯たべて少し頑張ったらもう終わるかな」

そもそもの荷物の数があまり多くはないし、
引っ越しというには大げさなようなものだ。

正直自分の中で明日ここを出る予定ではなかったけれど、
早く出て行かなくちゃと思った。


柊ちゃんの事が大好き。

それは昔も今も変らない。
・・・変ったのは、好きの種類だ。

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