秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
◇
実家にいそいで連絡をして、
翌日。
柊ちゃんに車を出してもらって、
私の家へ向かう途中で、柊ちゃん用の目覚まし時計をたくさん購入した。
柊ちゃんの家のマンションは壁がだいぶ厚いけれど、それでも御近所迷惑が心配だからできるだけ最小限におさえるらしい。
私も、前みたいに電話かけようか?
と言ったけど、
やっぱりそれは甘えすぎだと思うからと言って断られた。
それがちょっとだけほっとしたような、
寂しいような。
そして、私が柊ちゃんの部屋を出てから
一週間が過ぎた。
柊ちゃんを起こさない朝に、
柊ちゃんの分の朝ごはんを作らない朝にはまだ慣れない。