秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。

つっけんどんにそういい放ってしまって、
もういっその事泣き出してしまいたいと思った。

どうして私の声は、顔は、
こんなんなんだろう。

もっと私が素直で可愛げがあったら。

そうしたらこんな馬鹿な提案せずに九条さんから最上さんを奪う勇気だって持てたかもしれないのに。

あぁきっと今最上さんの事困らせてるな。
そう思った時だった。

「元々そういう顔してるって、
どういう意味?」

「え?」

いきなりストレートにそう尋ねられて戸惑った。
どういう意味も何も‥。


「だから‥‥いつも無表情って意味です」

そう答えると、
最上さんに小さく笑われた。

< 221 / 276 >

この作品をシェア

pagetop