秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。



‥どのくらいそうしていただろう。

我に返った私はパッと黒川から離れた。


「今宵様?」
「え‥‥あ‥」


サーッと頭は白くなって
顔は熱くなって。

──壊れたロボットのように言葉が出ない。

いくら傷心中とは言え
私‥‥子供でもないのに何してるの!?

「ご、ごめん!
私‥‥の、乗る!」

あああこんなの私じゃないと心の中で叫ぶ。
黒川への申し訳なさで一杯になりながら、
いつもは開けて貰うドアを自分で豪快に開けて逃げるように車に乗り込んだ。










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