秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
柊ちゃんの幸せ
社長秘書としてじゃなくて、私が柊ちゃんが結婚することをどう思うか――。
「私は‥今宵さんが、柊ちゃんを支えてくれるパートナーになってくれたらって、思う」
「‥‥そうか」
正直、会社の為とかそんな事はどうでもよくて、柊ちゃんの為に、柊ちゃんと今宵さんが上手くいけばいいと思った。
「柊ちゃんも、会社の為とかじゃなくて、もうそろそろ自分の為に頑張ってあげてもいいと思うの。」
そう言って、表紙をめくって今宵さんの写真を見せる。
「だってほら、こんなに綺麗な人なんだよ。柊ちゃんにはもったいないくらい!」
「そうだな」
えっ‥。
からかうように言ったその言葉を、突っ込まれることもなくあっさりと微笑んで返されて驚く。
あれ‥‥なんで柊ちゃん、そうだな、なんて言って微笑んでるの?
いつもならここで、もったいないって何だよって言って怒るのに‥。