秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
社長室をでて、第三資料室へ向かう。
第三資料室は沢山の、主に舞台改修改装会社や、ドラマや映画のセットを作る会社など、いろいろな企業の資料が揃っている、地下にある部屋だ。
ただ、地下にあるせいかあまり使われなくなったせいか少し埃っぽくて、少しだけ喘息持ちの私には辛いものがあるけれど、耐えられない程ではない。
社員証で鍵をあけて、中に入る。
第三資料室へ入るのは少し久しぶりだけど、確かここで前にプラネタリウム業者の資料を見たことがある気がするのだ。
あの時は、物珍しさに一旦資料を手にとり、ariaがこの業者さんにお世話になることは無いだろうなぁなんて思っていたけれど、まさかその資料を探す事になるなんて。
それにしても、成宮親子の提案はすごく素敵で考えるだけでもワクワクする。
そんな仕事に少しでも関われるのは嬉しい。
「えーっと‥確かこの辺りかな?」
そう言って棚に手をかけ、頭の上にある資料に手を伸ばした時だった。