アナザーワールド
世界中で考えるとどうなのか分からないが、少なくとも俺が見ている俺の世界ではそうだ。
家族以外の生きてる人間を最後に見たのは1ヵ月以上も前になる。
その人間も、見つけた時には死者に襲われていたのだから、今では死者側になっている。
今度会った時には、泣き叫びながら助けを求めてくるのではなく、俺を食らおうと襲ってくるだろう。
そして俺は、そいつの頭を潰すだろう。
世界がこんな風になってしまったのに、俺が家族と共に生き続けてこれたのは、「ゾンビ」モノのドラマや映画を好んで見ていたお陰だと思う。
まず動き出しが早かった。
周りの人間たちが、変わり始めた世界にいながら「きっと世界はすぐに元に戻る」と何の根拠もなく信じていた頃から、俺は食糧や水や薬などの必要な物の備蓄を始めた。
周りの人間たちが、世界はもう元に戻らないと感じ始め、パニックと恐怖で混乱している最中も、俺は一心に備蓄を続けた。
当然、周りの人間と同じように、世界が元に戻ると思っていた俺の家族は、最初の頃は俺の行動に対して文句や非難を言っていた。
でもようやく状況を理解した時、自分たちがこれから生きていくのに必要な物が確実にある事、そしてそれが俺のお陰だという事に涙を流しながら感謝をしてきた。
俺と母と妹。
家族構成がこうだったから、俺の初動が早かったというのもあるだろう。
家族以外の生きてる人間を最後に見たのは1ヵ月以上も前になる。
その人間も、見つけた時には死者に襲われていたのだから、今では死者側になっている。
今度会った時には、泣き叫びながら助けを求めてくるのではなく、俺を食らおうと襲ってくるだろう。
そして俺は、そいつの頭を潰すだろう。
世界がこんな風になってしまったのに、俺が家族と共に生き続けてこれたのは、「ゾンビ」モノのドラマや映画を好んで見ていたお陰だと思う。
まず動き出しが早かった。
周りの人間たちが、変わり始めた世界にいながら「きっと世界はすぐに元に戻る」と何の根拠もなく信じていた頃から、俺は食糧や水や薬などの必要な物の備蓄を始めた。
周りの人間たちが、世界はもう元に戻らないと感じ始め、パニックと恐怖で混乱している最中も、俺は一心に備蓄を続けた。
当然、周りの人間と同じように、世界が元に戻ると思っていた俺の家族は、最初の頃は俺の行動に対して文句や非難を言っていた。
でもようやく状況を理解した時、自分たちがこれから生きていくのに必要な物が確実にある事、そしてそれが俺のお陰だという事に涙を流しながら感謝をしてきた。
俺と母と妹。
家族構成がこうだったから、俺の初動が早かったというのもあるだろう。