ONE LOVE
「…キモいよ?」

俺の一言に少しショックな顔をしたダイに俺はカゴを突き出した。


「お前さ。健全な男子?」


ダイは首を傾げながらカゴを受け取ると、レジの方に持って行った。



ピ…ピ……

精算を待つ間、脇に置かれた"危ない放課後"を眺める。


どっかで見た事ある女だな…

って、AV女優なんてその辺に転がってる顔だもんな。

「942円ね」

ダイはガサガサとレジ袋に俺の買った物を詰める。

「…これ買うなら2742円だけど?」


ダイは意地悪そうに笑いながら言う。

俺は再度、いらない。と言うと、財布から1000円を取り出した。


「つまんねーな。これもダメかよ。」

ダイは口を尖らせながら言うと、大人しく釣を返してきた。

「お前の興味わかんねぇ。」

帰り際、ダイは俺にそう言う。


俺は笑顔でその場を後にした。
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