ONE LOVE
「あぁ〜!!家は落ち着くなあ〜…」

チハルがグーッと伸びをしながら俺のベッドに寝転がる。


テメェの家じゃねぇよ。


そう思いながらチハルをちらっと見た。

チハルは完全に自分の家のように振る舞う。

勝手に俺の服を着て、勝手に朝のニュースを付け始めた。


「先、風呂入んなよ」


ダイニングで突っ立ったままの俺にそう言う。


これじゃまるで俺がお客さんみたいじゃん。

「お…おう。」


俺は返事をすると、首を傾げながら風呂に入った。

基本シャワーしか使わない。

風呂に溜めるの面倒だし。


チハルが置いたのか、浴槽の隅に鏡までセットされている。
< 5 / 29 >

この作品をシェア

pagetop