日本一のヤクザの娘に愛された男の話 妄想
高校入試
私は胡屋けい君の死を知らずに中学時代を過ごした。
きっと彼の両親は私のことを今でも憎んでいることだろう
今度、せめて、手を合わせに行かせてください
話を戻します
部活を引退し、秋が過ぎ、冬が過ぎる頃
高校入試がやってきた
志望校は向陽高校
通学圏外の高校だ
表向きの理由は、スーパーイングリッシュハイスクールだから
英語が好きな私にはピッタリだ
と言っていた
本当のところは、松川から逃げるためだ
私は臆病だ
ちなみに松川はあれからずっと私に執着してきている
今もそれは続いている
はっきり言おう、
お前、ちょーウザいよ!
とにかく私はドッキドキの高校入試をなんとか切り抜け
合格した
スーパーイングリッシュハイスクールへ
しかも寮生活がはじまる
親元を離れられる、と私は楽しみにしていた
もちろん不安もあった
でも楽しみだった
ほんとは何度も泣いたけど
そしてこの後、
このスーパーイングリッシュハイスクール向陽高校で、この物語の重要人物『マキ』が登場する