雪のなかに猫
そして、綾ちゃんが選んでくれたのは背中がパックしとあいたドレス風黒い水着で首の後ろで括られたリボンが何ともまぁ……とても素敵だった。
そして、誠さん達が待つ場所に行こうとするが……何故か私より綾ちゃんの方が緊張している。何故かと聞いてみた。そしたら……【遥ちゃんの方が恥ずかしいのに……何故か遥ちゃんの来てる水着を見てると……何故か私が緊張する。】ということらしく……綾ちゃんを引きずって誠さん達のいる場所へと向かった。
「あれ?綾華ちゃんどうしたの……」
「なんか、私が来てる水着を見てたら綾ちゃんの方が恥ずかしくなっちゃったみたいで……」
「え、何それ」
不思議そうに綾ちゃんを見ながら聞いてくる奏さんに、理由を話すと自分が来てるんじゃないのに。なんて笑う奏さん。
誠さんとバチッと目が会い、少し戸惑いながらもどうかな……と聞いてみたら、私の近くまで来てジッと見てから微笑み可愛いと言ってくれた。
「えへへ。ありがとう。綾ちゃんが選んでくれたんだよ!!」
「綾華が?」
「そうですよ!!雪みたいに真っ白な肌してるし遥ちゃんには赤も似合うと思ったんですが、どんな色にでも合う無敵な黒色にしてみました!」
ずいっと身を乗り出して楽しそうに説明する綾ちゃんに若干、引きながらも誠さんは説明を聞いていた。
それにしても……
「広すぎ……」
「ふふふ。朝から晩まで飽きることなく遊び尽くせるよ?」
「遥?迷子になっちゃダメだよ?」
私のつぶやきに奏さんが苦笑しながらも教えてくれて、誠さんは心配そうな顔をして言う。
「遥ちゃん!ここは一般公開もされてるんだよ!大きさは東京ドームの……半分?」
「はっ!?半分……!?え!?」
驚く私を待ちきれなかったのか綾ちゃんは私の手を取りプールへと向かった。