理系教授の秘密は甘々のはじまり
葉山は、小学生の時から漫画とアニメが大好きだった。家は裕福だったが、勤務医の父と弁護士の母は忙しくほとんど家には居なかった。

だだっ広いマンションに一人。
いつも漫画とアニメが葉山を癒してくれた。

"勉強ができなければ即没収"

と両親に脅されていたので、成績は上位をキープしてきた。誰もいない家で娯楽を奪われてはたまらない。

スポーツができないわけではなかったが、それよりも漫画とかアニメ、ゲームへの執着が上回り、学校が終わると自宅に引きこもった。

中学生になると、イケメンで頭もよく、なんでもそつなくこなす葉山は女子にモテるようになる。

年頃の中学生の例にもれず、葉山も恋愛に関心が芽生え始めたそのとき、葉山は少女漫画に目覚めてしまったのである。

偶然、テレビでアニメ化された青春学園ものをみた。

それは少女漫画がアニメ化されたもので、主人公がとてつもなく可愛い。

登場する少年もさわやかで格好よく王子のようだ。

胸がキュンキュンするエピソードの数々。
葉山少年の理想はどんどん高くなっていく。

それに引きかえ、葉山に近づいてくる女性は打算がいっぱい。

理想の恋愛が出来ず、少女漫画への憧れと愛をこじらせていった葉山は、いつしか"女嫌い"と言われるようになっていたのだ。


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