七色ペンダント


私が労咳……いや、それはない。だったら何?寿命?まだ先のはず……



そして思いついたのが白血病。祖父は、私が産まれる前に白血病で死んだと聞いている。



沖田さんを救った報いって事ね。それならこんなの大したことない。



床に両膝をついたままの私の目の前に、敵のひとりが歩み寄ってきた。



「お前、病気なのか」



「だから、なんですか」



「ふっ。死にたくなけりゃ今すぐ立ち去る事だな」



「それは出来ません」



「死ぬぞ」



「私が、覚悟も無しに、ここへ来るとでも?」



「ふっ。面白い」

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