七色ペンダント


遅れてきた土方率いる隊は、池田屋に転がる無数の死体を見て絶句した。



「っ……近藤さん!!無事か!!」



「トシ!私は無事だ」



「ならいいんだ。けど、こんな人数相手にどうやって……!!大島は?!」



「これをやったのは大島くんだ。私たちは弱った敵を始末したに過ぎない」



「あいつ……。じゃあ、あいつが言ってた通り、歴史が変わったって事なのか」



「……歴史は変わってなんかいない。元からここが本命だったんだ」



「は?それ、どういう意味だ近藤さん」



すると、近藤は静かに話を聞いていた沖田を見ると、聞いた。



「総司、体調はどうだ?」



「えっ、なんともありませんけど……」



「本来、総司はここで病に倒れるはずだった。平助も、額を斬られてな」



文の考えを悟ったのか、総司は慌てて聞いた。



「っ文はどこです……!!!」



「上へ行ったが……私たちも今から行こうとしていたところだ。急ごう」

< 108 / 185 >

この作品をシェア

pagetop