七色ペンダント
悔しそうに涙を流す文とは裏腹に、稔磨は冷徹な表情で見下ろしていた。
「くだらん」
「っ……」
「仲間を信じる?そんな戯言(ざれごと)を言って、後悔するのは結局自分なんだ。裏切り裏切られる、それが人間なんだよ」
そう言った彼は、どこか悲しげに見えた。
昔の私と…同じだ……。
「いいえ。人を信じて後悔なんてしません。あなたがそう言えるのは、過去に人を信じたことがあるからですよね。
信じる……これがどれだけ難しい事か。そしてどれだけ美しい事か……」
「黙れ」
それを聞いた彼は、眉をひそめて苦しそうに反論しようとした。