七色ペンダント
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翌朝、私はいつもの習慣で早朝に起きた。
それにしても広い庭だな。
池の周りに咲く真っ青なアジサイが凄く綺麗だ。
よく、手入れされてるんだな……。
アジサイを手に取ると、みんなの事を思い出した。
戦に向かう時の皆の後ろ姿。凛々しくて、伊達で……このアジサイのように深い青の羽織をまとった、どこか儚い彼ら。
その時、後ろから足音が近づいてきているのに気付いた。
「お前もそんな顔するんだな。冷徹で無情な奴かと思ったが」
「……早いですね、吉田さん」
「いつもの癖でな」