七色ペンダント
とても沖田さんの顔は見られなかった。
すると、沖田さんは静かに「わかった」と、一言呟き、そのまま彼は私の前から去って行った。
沖田さんが見えなくなるまで見届けると、その場で膝から泣き崩れた。
「沖田……さんっ…ごめんっ…ごめんなさい…」
その日は買い物も忘れて泣いていた。
目の腫れが治まるのを待って屋敷へ戻った。
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「戻りたいのか」
沈みかけの夕日を見つめる文に、吉田は悲しそうな表情で、今にも消えそうな声で言った。
「………すまない。」
「なんで謝るんですか?」
「俺は……お前を新選組の人質として。利用するために連れてきた。利用するためだけに、お前をここへ置いた。それなのに…今は違う」