七色ペンダント
再び副長室で土方さんと対座した。
「なんですか、話って」
聞かなくても、土方さんが稽古場に来た時から答えなんてわかっていた。
「大島のことだ」
そう言って土方さんは眉間に皺(しわ)を寄せた。
「あいつの気持ち、ちゃんと考えたか?」
「は…?文の、気持ち?」
「他に、大島はお前に対して何か言ったんだろ?」
「っ…………土方さんには関係無いことです」
「………まぁいい。だが、あいつがどんな思いでそれを言ったか考えたか?」
そう言われた沖田は、考えるように眉をひそめてうつむいた。
「あいつは本気でお前が好きだった。俺にはわかる。そんなやつが、お前を置いてここを出ると思うか」
「なにが……言いたいんですか」
「あくまで俺の推測だが、裏で糸を引いている奴がいる」